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きらめく雑学

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「おもしろい」ならぬ「おもくろい」という言葉がある

 興味深く心が引かれることを「面白おもしろい」と言いますが、じつは「面黒おもくろい」という日本語も存在します。

 「面黒い」は江戸時代頃から使用されるようになった言葉です。
 これは「面白い」と言うところを戯れで逆の表現にして言ったもので、要するに「面白い」と同じ意味で使われていました。十返舎一九の『東海道中膝栗毛』にも「こいつおもくろいと、かのげたをはきて……」とあります。

 しかしその一方で、「面白くない」「つまらない」という意味で「面黒い」と言うこともあります。こちらはとくに俳句や川柳で用いられたようです。

 つまり「面黒い」は、面白い場面と面白くない場面、両方で使われてきた言葉なのです。

 「面黒い」という言葉を使った十返舎一九(『國文学名家肖像集』より)

主な参考資料

[文献]
『へぇの本 トリビアの泉 ~素晴らしきムダ知識~』VI: 25-26ページ フジテレビ トリビア普及委員会 編 講談社 2004
『広辞苑』第六版: 429ページ 新村出 編 岩村書店 2008

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